呼吸・脈拍・けいれん - けいれん

 けいれんは、長く持続する硬直性の筋けいれん(強直性けいれん)と、断続的で、しかも衝動的におこる筋けいれん(間代性けいれん)があります。
 けいれんがおきたときは、無理におさえたりせず、時の経過を待ちます。一般に長くても一分はつづかないのが普通です。
 原因が内科病や伝染病である場合もありますから、暗い部屋にうつして再発を防ぎ、獣医師の治療を受けましょう。また家の外や散歩の途中で急に発作がおきたときは、無意識の状態になりますから、交通事故や下水道へ落ちたりしないように気をつけてやらなければなりません。
原因が頭の中にあるか、それ以外にあるかによって治療が異なるので、けいれんが落ち着いたらすぐにかかりつけの動物病院に連れて行って下さい。

てんかん
 脳疾患の中でも犬猫に比較的多いのが、脳内の神経細胞の過剰興奮によって発作を繰り返す”てんかん”です。
「脳炎や脳腫瘍があって起こる症候性てんかんも半数を占めますが、一般的にいわれるのは遺伝的素因で起こる特発性てんかん。発作の時以外はいたって健康。普段は変わりなく、まったく元気です」
 猫より犬に多く、ビーグル、ミニチュアプードル、ゴールデンレトリバーなどの犬種に起こりやすいといわれています。
 発作には、筋肉のひきつけやけいれんが体の一部分に起こる”部分発作”と全身に起こる”全般発作”の2種類があります。
「全般発作はけいれんが激しいですが、意識はなく苦しいわけではありません。慌ててて触ると噛まれたりするので、発作が治まるまで見守ってください。初発は数分で治まることが多いです」
 大事なことは発作が何分続いたか、記録しておくこと。可能ならケータイやビデオで発作の始まりから終わりまで録画しておくと診断に役立ちます。
「初回の発作は、ほとんどが5歳までに起こります。1回目ではすぐ治療せず、3〜4回様子を見てもらい、3か月に2回以上あれば治療を始めます」
 犬のてんかんは進行性で未治療だと回数や時間がひどくなることが多いです。発作が治まらない”重責”の状態になると、脳に障害が残ったり、最悪死亡するので、すぐ病院へ連れて行くようにして下さい。