呼吸・脈拍・けいれん - 呼吸・脈拍異常

・呼吸異常
 呼吸数の測定法は、胸部または腹部の呼吸運動によって観察する方法と、鼻孔開閉の動きによって測る方法とがあります。
 呼吸数は、環境によっても変化するものです。眠っているときは少なくなり、運動時や心肺疾患のときは120からそれ以上にもなることがあります。
 呼吸が苦しそうなときは、まず涼しい場所に動物をうつすこと、新鮮な空気を十分に取り入れてやること、体温が高い時は水で体を冷やすこと、などをします。そして、呼吸困難の原因を早くつきとめることです。この場合は、たとえかみつく動物であっても口をしばってはいけません。

・脈拍異常
 犬、猫などの場合は、股動脈(後肢のつけねの内側にある血管)によって、脈拍数を測定します。
 肥満しすぎている場合や横になっていたりすると測りにくいので、心臓の拍動を直接聴くとわかります。
 個体差があるのですが、老齢は幼齢なものにくらべて脈拍数が少なく大型は小型より少ないのがふつうです。また妊娠するとその経過にしたがって増えることがあります。興奮時、運動時、エサを食べた後、また気温が極度に高かったり、低かったりするときにも脈拍数が増加します。
 犬の脈拍は、規則正しく拍動している例が少ないのですが、これを不整脈と呼んでいます。しかし病的なものではありませんので心配はいりません。
 特別な原因がわからなくて脈拍数が増加しているときは、体の内部に必ず異常があります。できるだけ安静にして、早く、病院に連絡することが大切です。