検査項目 |
単位 |
基準参考値 |
疑われる問題点 |
Glu血糖値は食事による摂取のほか肝臓で産生放出されるブドウ糖と、脳・筋肉・赤血球などの末梢組織での消費との間で動的な平衡状態を保っています。特に中枢神経系ではグルコースは唯一のエネルギー源になります。 |
血糖値 |
mg/dl |
50〜124 |
↑糖尿病、ストレス、クッシングなど
↓肝不全、低血糖、腫瘍など |
T-cho血中のコレステロールは、食物からの供給は3割に満たず、大半は体内での生合成で供給されます。主に合成される臓器は肝臓になります。 |
総コレステロール |
mg/dl |
70〜303 |
↑糖尿病、クッシング、甲状腺機能低下など
↓肝疾患など |
BUN血液中に含まれる尿素量をあらわします。タンパク分解産物であるアンモニアが、そのままでは神経毒性を有するため、肝臓で尿素サイクルの代謝をうけて尿素が産生される。 尿素のほとんどは腎臓でろ過されて尿中に排泄されますが、その一部は再吸収され血中に戻されます。 |
尿素窒素 |
mg/dl |
4.8〜31.4 |
↑腎不全、尿毒症、尿路閉鎖、消化管出血など
↓肝障害、タンパク質不足など |
T-Bilヘモグロビンやポルフィリン体の分解産物。 |
総ビリルビン |
mg/dl |
0〜0.5 |
↑胆管肝炎、胆管閉塞、溶血 |
GOTGOTは肝臓、心筋、骨格筋に多く含まれている酵素なので、それらの臓器や組織が障害(破壊)された場合、血液中のGOTの値が異常に上昇してきます。 臓器や組織の種類、障害の程度によってGOTの上昇度に差があり、障害の程度が強いほど数値が高くなります。 |
(AST) |
lU/l |
9〜69 |
↑肝機能障害、筋肉壊死など
↓肝不全など |
GPTGPTは肝細胞に多く含まれている酵素なので、肝細胞が障害(破壊)された場合、血液中のGPTの値が異常に上昇してきます。 |
(ALT) |
lU/l |
13〜53 |
↑肝機能障害、低酸素症など
↓肝不全など |
Creクレアチニンは血中非タンパク性窒素化合物の一つであり、主に筋肉内でクレアチンから非酵素的脱水反応により産生される最終代謝産物です。クレアチニンは生物学的活性を持たず尿中のみに排泄され、腎機能の低下とともに血中で上昇するため、腎機能の指標に用いられています。 |
クレアチニン |
mg/dl |
0.2〜1.6 |
↑腎不全、尿毒症、尿路閉鎖、腎機能障害など |
ALP生体の細胞膜に広く分布し、アルカリ側のpHでさまざまなリン酸化合物を分解する酵素です。 |
アルカリフォスターゼ |
U/l |
14〜142 |
↑肝機能障害、胆汁うっ滞、ステロイド、クッシング、腫瘍など |
GGTペプチドのN末端のグルタミン酸を他のペプチドまたはアミノ酸に転移する酵素であり、グルタチオンなどの生成に関与している酵素です。 |
(γ-GTP) |
lU/l |
0〜15 |
↑肝機能障害、胆管閉鎖、胆管系の疾病など |
Na電解質成分のひとつで、からだの水分の保持や浸透圧の調節(酸・塩基平衡)などの働きをしています。 |
ナトリウム |
mmol/dl |
137〜150 |
↑高体温、糖尿病など
↓ネフローゼ、心不全、アジソンなど |
K神経の興奮や心筋(心臓の筋肉)の働きを助ける、生命活動の維持調節に重要な電解質のひとつです。 |
カリウム |
mmol/dl |
3.4〜5.2 |
↑溶血、アジソン、高血糖など
↓嘔吐、下痢、腎不全など |
Cl電解質成分のひとつで、他の電解質との相互関係のもとに水分平衡、浸透圧の調節などに重要な役割を果たしています。 |
クロール |
mmol/dl |
102〜117 |
↑脱水など
↓高脂血症、嘔吐、アジソンなど |
CPK筋肉に多量に存在する酵素で、筋肉細胞のエネルギー代謝に重要な役割を果たしています。 |
クレアチニンキナーゼ |
lU/l |
10〜199 |
↑打撲、組織内出血、筋障害、神経異常など |
Caカルシウムは、骨や歯の形成、神経刺激の伝達、血液の凝固などのはたらきをしています。 体内のカルシウムの99%は骨や歯に蓄えられていて、その残りが細胞内や血液中に存在します。 |
カルシウム |
mg/dl |
6.2〜11.3 |
↑リンパ腫、腎不全、アジソン病など
↓急性膵炎、低Alb |
IP(PHOS)カルシウムと共に骨形成に関与し、糖代謝、エネルギー代謝に必須の物質です。 |
無機リン |
mg/dl |
2.9〜8.5 |
↑腎不全、副甲状腺機能低下症、二次性上皮小体機能亢進症
↓栄養不足、くる病、一次性上皮小体機能亢進症 |
ALB血しょうタンパク質の中では量的に最も多い物質であり、血清タンパク質の50〜65%を占め肝臓で生成されています。 |
アルブミン |
g/dl |
2.2〜2.4 |
↑脱水
↓飢餓、寄生虫感染、栄養消化、吸収不良など |
GLOB血しょうタンパク成分です。 |
グロブリン |
g/dl |
2.6〜5.1 |
↑感染症、肝炎、腫瘍
↓初乳摂取不良、免疫不全 |
AMY主に膵臓や唾液腺より分泌される消化酵素。 |
アミラーゼ |
U/l |
500〜1500 |
↑膵臓疾患、腸閉塞など |
LIP脂肪を分解する消化酵素で、すい臓由来の糖タンパク。 |
リパーゼ |
U |
100〜1500 |
↑膵臓疾患、外傷など |
NH3主として腸管内で、食事タンパクなどから生成される分解産物で毒性を持ちます。 このため主として肝臓において尿素サイクルにより毒性の低い尿素に変換され、腎臓から排泄されます。 |
アンモニア |
μg/dl |
犬:30〜80 猫:11〜158 |
↑肝機能低下、門脈シャント |
CRP炎症、組織破壊が起こると24時間以内に非特異的に血中増加するタンパク。 |
mg/dl |
0〜1 |
↑炎症があると上昇 |