嘔吐 - 嘔吐物が糞のにおい

吐物は、食事として食べた物が、そのまま出てきたり、やや形が崩れて、酸臭が強いのがふつうです。嘔吐をおこす原因の病気によっては、その影響で胃液の白い泡や胆汁の黄色い泡を含んだり、血液が混じっていたりします。
ところが目の前で嘔吐をしたのをみて、まるで肛門から出てきた糞と形もにおいも同じだとびっくりすることがあります。子犬の代謝病の中には自分の糞を食べてしまい、それを吐くこともあり、成獣にも時折見かけることがあります。
しかし、ここで注意したいのは「吐糞症」です。胃を通過して十二指腸から小腸(空腸から回腸)へ進んでいった内容物が、行き止まりのために逆流してくるのです。
これの原因には種々の形でおきる腸閉塞があります。腹膜炎、腸重積、嵌頓、腸捻転、腸内異物(例えば、石や不消化物の骨、ガラスや木片、毛球など人の想像を絶するものがよく見かけられます)で細い腸が詰まったり、ねじれたりして、全く先にものが進まなくなってしまうとこのような結果になるのです。
その場合は大事に至ること可能性が高いのですぐに獣医師に見てもらった方が良いです。