怪我・腫れてる等 - 肛門の周囲が腫れている

肛門の傷病は一般に発見が遅れがちです。日本犬のように尾を巻き上げていると異常が目立ちますが、毛の深い品種などはとくに異常を発見しにくいことがあるようです。
肛門が腫れた場合はまず、肛門周囲炎と肛門腺炎、または肛門腺産物貯留が代表的でしょう。未去勢の犬では高齢になると、肛門の周囲に腫瘍が発生することもあります。肛門の周囲から会陰部のはれは、直腸憩室といわれる病気と会陰ヘルニアが疑われます。一般的に直腸憩室は肛門の右側が膨らみ、会陰ヘルニアでは肛門を中心にして周囲が全体的に地ばれのようになります。
この二つの病気は概して老齢になってあらわれる病気ですが、ごくまれには弱齢の動物にもみられます。排便や排尿の困難をともないますから、尿意や便意がありそうでうまく出せないような時は、一度確かめてください。