怪我・腫れてる等 - 体の一部が腫れている

 ・顎の下が腫れた
下あごの先から付け根、つまり喉のあたりまでを見てみましょう。大きく全体的に腫れていたり、部分的に腫れていたり、その触った漢字もかたかったり、ぶよぶよとやわらかかったりします。
顎の下が腫れる可能性のある傷病を大きくまとめてみますと、下顎骨の骨折、唾液腺腫(とくに顎下腺か舌下腺)、それに下顎リンパ節は主として頭部のどこかに炎症が起きているときに腫脹する場合とリンパ腫という腫瘍によって腫れる場合があります。結局は顎の下の腫れを発見した時は頭全域にわたって異常の有無を探す必要が出てきます。

・ほおがはれた
上の「顎の下が腫れた」と同じようなものですが、頬骨骨折、唾液腺膿腫やその付近の炎症が想像されます。ほかには口腔内でとくに上あごの臼歯に異常があったり、眼窩の腫脹、鼻腔のポリープなどによっても頬がはれることもあります。

・足の先(指)が腫れている
これにはいろいろ要因が考えられます。外科的な原因として、打撲、捻挫、挫創などの外傷で、表面に傷がないもの、裂傷、刺傷などで皮膚が破れて、そこから微生物の感染をしたもの(熱っぽい)、内科的な原因による末梢の血液の循環障害があって、鬱血していたり、水腫や浮腫をおこしたもの(熱がなく、むしろ冷たい)、心臓の機能異常、あるいはからだのほかの部位の異常のために足が動かせなくて血液の流れが悪くなったもの、細菌感染から膿瘍をおこしたもの、腫瘍など、枚挙にいとまがありません。
傷病をおこす場所も、爪、皮膚、骨、関節、靭帯、筋肉、血管、神経などで症状が少しずつちがいます。なんといっても動物にとって四足の先はいつも地面について生活する道具ですし、しかも素足ですから、いためる機会は多いのです。散歩など運動後はもちろんのこと、一日に一度はぜひ点検が必要です。

・尾の根もとがはれている
尾の形は品種によってちがいがありますから、どの動物にも共通というわけにはゆきません。
一般的には、尾そのものの病気は少ないものでほとんどが二次的な障害によるものです。
たとえば、肛門にかゆみや痛みがあるために、物にすりつけてかいているつもりで尾をこすってしまし、擦過症や裂傷をつくり、これから化膿性の炎症をおこしたり、膿瘍をつくったりすることがありますし、フレグモーネになることもあります。動物特有の病気としては猫のスタッドテールがあります。
また、子供のいたずらで尻尾にゴム輪をかけられて鬱血をおこすことも、しばしば見受けられます。毛の深い動物では発見が難しいのです。
ついでですが、このゴム輪による事故はこのほか、首、足、耳介、ひどいときには足がちぎれるようなこともありますから、十分に注意して下さい。