食事関係 - エサではないものを食べる

庭に放された時や散歩の途中などで、草の葉や石ころや砂などを食べたり、汚い溜まり水、はては自分の糞まで食べてしまうことさえあります。
このような場合の多くは体に必要な無機物のバランスが崩れています。つまりエサに含まれる栄養素が偏っていたり、不測の場合にみられる症状の一つです。
他には、体のどこかに異常な部分があって、栄養素の消化吸収が妨げられ、あるいは体液の調節のために、本能的に不足の無機物を摂取しようとするときなどに、見られるのです。
一般に草の葉は胃酸過多、胃潰瘍および、消化管内の寄生虫症などにみられ、石ころや泥、糞は無機物の過不足で、主として骨の病気や、腎臓病による代謝障害に、溜まり水は水分の不足や発熱、腹水症などにみられます。このようなエサでないもの(異物)を食べたがる状態を異嗜(いし)と呼び、異嗜(いし)をおこさせる原因にもなっている体内の異常の他に、その結果おこるかもしれない二次的な病気についても注意しなければなりません。たとえば、胃腸に石がつまって動かなくなれば腸閉塞、粘膜に傷ができて胃腸カタルなどです。